
Q.『年少人口比率』って?
A.
総務省が2006年6月30日に公表した2005年国勢調査速報値によると、15歳未満(0〜14歳)の年少人口は1740万人で、総人口比率は前回00年調査より1ポイント低い13・6%となり、過去最低を更新。ブルガリア(13・8%)やイタリア(14・0%)などを下回り、わが国は世界で最も少子化の進んだ国となりました。
1年間に生まれた子どもの数(出生数)は、1974年が約203万人でしたが、2004年には111万人と、30年間でほぼ半減しました。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、現在の少子化の勢いが続くと、年少人口比率は2050年に10・8%、少子化がより深刻化した場合は8・1%まで落ち込みます。
Q.『人口減少社会』って?
A.
2005年国勢調査速報値は、わが国が「人口減少社会」に突入したことも裏付けました。速報値によると、05年10月1日現在の人口は1億2775万8000人で、1年前より1万9000人減りました。10月1日現在の人口が前年を下回ったのは戦後初めてです。国立社会保障・人口問題研究所はこれまで、07年から人口の自然減が始まると予測していましたが、それを上回る速さで人口が減少に転じました。
平均寿命が延びているにもかかわらず人口が減少した最大の要因は少子化。人口増加率は戦後、第1次ベビーブームをピークに年々減少。第2次ベビーブームで盛り返しましたが、その後、一貫して低下を続けています。
Q.『合計特殊出生率』って?
A.
1人の女性が生涯に産む子どもの平均数を合計特殊出生率といいます。人口を長期的に維持できる水準は2・07。わが国の同出生率は第2次ベビーブームまで2・0を上回っていました(「ひのえうま」の1966年を除く)が、75年に1・91となり、それ以降ほぼ一貫して低下。厚生労働省が2006年6月1日に発表した人口動態統計によると、2005年は過去最低の1・25でした。
しかし、2006年下半期に発表された同統計(速報値)によると、今年上半期(1〜6月)の出生数は前年同期を1万1618人上回る54万9255人と、6年ぶりに増加に転じたことから、今年の合計特殊出生率の回復が期待されています。
Q.『労働人口減少』って?
A.
少子化、人口減少による影響で、まず予測されるのは労働人口の減少、特に若い労働力の減少と消費市場の縮小による経済成長の低迷。これに伴い、外国人労働者の導入が大きな課題となります。人口減少は全国一律に進行するわけではなく、人口減少が比較的緩やかな都市部では高齢化、核家族化が進む一方、地方では一層の高齢化と急激な人口減少と地域経済の衰退が避けて通れません。高齢化の進行は医療、介護、年金など社会保障費の増大をもたらし、現役世代の負担増加に伴う世代間格差の増大も懸念されています。
人口減少が資源、環境問題の緩和などプラス面を持つのは事実だが、それが長く続くのは難しいと考えられます。
Q.『晩婚化、未婚化』って?
A.
出生率低下の最大の要因は晩婚化(結婚年齢の上昇)、未婚化(結婚している人の割合が低下すること)。特に晩婚化は、少子化が進行し始めた1970年代半ばから、出生率低下の主な要因となっています。晩婚化が進むのに伴い、20歳代から30歳代の未婚化も著しく進んでいます。1970年から2005年までの35年間に、20歳代後半の女性の未婚率は18%から60%へと3倍以上に増え、30代前半の男性の未婚率も12%から48%へと4倍に増えました。生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合)はまだ、それほど顕著には増えていませんが、2000年には1割を突破しており、今後、急速な増加が見込まれています。
Q.『理想子ども数』って?
A.
国立社会保障・人口問題研究所が2005年6月に行った「結婚と出産に関する全国調査」によると、“理想の子ども数”が2・48人であるのに対し、“実際に産む予定の子ども数”は2・11人。理想より実際が少ない理由は、「子育て、教育にお金がかかりすぎる」が最も多く、続いて「高年齢出産は嫌」「育児の心理的・肉体的負担に耐えられない」「仕事に差し支える」「健康上の理由」「欲しいけれどできない」など。
1980年代後半以降、出産を契機に退職した妻の割合は増えていますが、同じ会社で働き続ける人の割合は増えていません。育児休業制度の利用は増えているものの、企業規模により利用率に差があります。
Q.『福井県』って?
A.
2005年の合計特殊出生率が、各都道府県とも軒並み前年を下回った中で、唯一、上昇に転じたのが福井県でした。反転した要因について同県は、これまで取り組んできた(1)待機児童ゼロ、病児デイケアなど保育事業充実(2)第三子以降の保育料、病児デイケア、医療費(就学前まで)の無料化(3)「子育てに熱心な企業」への制度融資保証料の無料化、入札優遇(4)結婚対策事業の推進――などが実を結んできたことを強調しています。
欧米先進国も戦後、合計特殊出生率が軒並み低下傾向にありましたが、フランス、米国、スウェーデン、ドイツ、イタリアなどでは子育て支援策などが奏功し、ここ10年ほどの間に上昇に転じています。
Q.『諸外国の主な少子化対策』って?
A.フランス
1年以上の勤務期間がある労働者は、出産から子どもが満3歳になるまで育児休業を取得できます(パートタイム就労を選択することも可能)。休業中の所得補てんとして、2人目以降は育児手当を最長3年間受給できます。児童手当(家族手当)は2人目以降について、原則、義務教育修了まで支給され、所得制限はありません。
A.スウェーデン
育児休業は最長18カ月(父母いずれか)。休業中の15カ月は所得保障があります。保育所の待機はほぼ解消。児童手当は第1子から、所得制限なしで16歳未満まで支給。第3子以降は順次加算。
A.ドイツ
満3歳まで最長3年の育児休業。休業中は所得保障として、2歳未満児を養育し労働時間が少ない親に対して育児手当を支給。社会保険料の免除制度もあります。児童手当は第1子から、所得制限なしで18歳未満まで支給。第3子以降は順次加算。
A.フランス
1年以上の勤務期間がある労働者は、出産から子どもが満3歳になるまで育児休業を取得できます(パートタイム就労を選択することも可能)。休業中の所得補てんとして、2人目以降は育児手当を最長3年間受給できます。児童手当(家族手当)は2人目以降について、原則、義務教育修了まで支給され、所得制限はありません。
A.オランダ
フルタイム、パートタイムを問わず、また雇用期間に関係なく、出産休業を取得可能。休業中は最低16週間、通常賃金を保障。1年以上雇用されている労働者が8歳未満の子どもを養育する場合、3カ月程度の育児休業を取得できます。児童手当は第1子から18歳未満まで支給。
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